愛してっ! 愛を叫ぶ「イソヒヨドリ」 恋の季節「繁殖期」で美しいさえずり

2022.04.12
地域自然

屋根の上で美しいさえずりを響かせる「イソヒヨドリ」。「愛して」と叫んでいるかのよう=2022年4月12日午後3時35分、兵庫県丹波篠山市内で

兵庫県丹波篠山市内に水笛のような美しい鳥のさえずりが響き渡る。声の主を探してみると、民家の屋根の上に「イソヒヨドリ」の姿をとらえた。

全長23センチほど。名前にヒヨドリと付くがヒタキ科の鳥。雄は頭からのど、背中にかけて美しいダークブルーで、腹部は赤茶色。雌は全体的に灰褐色。名の通り、本来は海辺に暮らす鳥で、内陸に位置する丹波地域では20年ほど前からよく観察されるようになった。

鳥の鳴き声は普段の「地鳴き」と「さえずり」があり、雄の美しいさえずりは春の繁殖期の証し。雌に対しての求愛や、縄張りを示す。

屋根の上で愛を叫ぶ雄。遺伝子をつなぐため、命がけの呼びかけでもある。

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