コロナ禍の文化活動模索
丹波地域の文化団体の交流や振興を図る丹波文化団体協議会の会長を今年5月から務める。一方で、中高年齢者でつくる丹波市の混声合唱団「メイプル」の代表も務めているが、一昨年から巻き起こった新型コロナウイルスは文化活動を直撃。中でも合唱は大きな痛手を受けた。それでも「ウイズコロナの時代。地域文化が衰退しないようコロナ禍でも活動できる工夫をしていきたい」と前を向く。
丹波市文化協会の会長でもあり、今年7月、同文化協会主催の総合文化祭を3年ぶりに開催した。第7波の直前だった。29団体が舞台発表、8団体が作品を展示した。「発表の機会を得られたことに皆さん、喜んでくれた。やって良かったと思う」。8月には、丹波文化団体協議会主催で「丹波地域文化フェスティバル」を丹波の森公苑で開催した。これも3年ぶりだった。「やるかどうか悩んだが、やらなければ駄目だと開催に踏み切った」
一方で、2001年に結成したメイプルは、深刻な影響を受けた。毎週1回、練習をしていたのが、感染拡大に1年半ほど練習ができなかった。今年1月、「練習をしよう」と呼び掛けたところ、集まったのは男性7人だけ。やむなく再び休止した。5月から再開したものの、ピーク時には60人以上いた団員が今では20人ほどに減った。
柏原高校時代、コーラス部に所属。28歳の時、氷上混声合唱団「パストラール」に入団。以来、合唱を続けてきた。「歌うことは私の生きがい。文化活動は心にエネルギーを与えてくれる」と話す角さん。「めどは立たないが、次で8回目を数えるメイプルのコンサートを近い将来、催したい」と力を込めた。77歳。