伝統の美 「お苗菊」など300鉢 鮮やかに菊花展 ハチも愛でる

2022.11.08
地域歴史自然

会場を彩る美しいお苗菊。一度開いた花びらが花弁の裏を見せて巻き上がることが特徴=兵庫県丹波篠山市北新町で

秋を代表する花の一つ、「菊」。兵庫県丹波篠山市北新町の大手前南駐車場で、「菊花展」が開かれている。丹波篠山伝統の「お苗菊」をはじめ、大菊や菊の盆栽など約300鉢を展示。黄色や深紅、ピンクに白など、カラフルな大輪を開かせている。13日まで。

お苗菊「篠山中菊」は、旧篠山藩主の青山忠良が天保―弘化(1840年頃)に幕府から拝領し、家臣に栽培させたと伝わる菊。特徴は一度開いた花びらが花弁の裏を見せて巻き上がることで、その様は、「抱える」「狂い」などと呼ばれる。

大輪を開かせる菊に誘われてやってきたハチ=兵庫県丹波篠山市北新町で

戦時中、多くの品種が絶滅したが、今も21種を地元の愛育家らが大切に伝統を受け継いでいる。

観光で同市を訪れていた女性(30)=神戸市=は、「たまたま立ち寄ったけれど、丹波篠山に菊の文化があるとは知らなかった。とてもきれいです」と笑顔で話していた。

 

 

 

鮮やかに彩られた花壇

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