「秋を感じる」 小学生が酒米の稲刈り体験 収穫後は商品原料に

2023.08.30
丹波市地域注目自然

刈り取った酒米をうれしそうに手にする児童たち=2023年8月30日午前9時42分、兵庫県丹波市市島町中竹田で

兵庫県丹波市立竹田小学校3年生12人が30日、近くの西山酒造場(同市市島町中竹田)が所有する田んぼ(約200平方メートル)で、酒米「兵庫北錦」の稲刈りを体験した。杜氏、蔵人の7人から手ほどきを受けながら、黄金色に輝く稲を刈った。収穫した酒米は、同酒造場が製造・販売するノンアルコール飲料「甘酒+ヨーグルト」の原料になる。

杜氏の八島公玲さん(51)が「稲をまとめて上から掴み、鎌を押し当てて引く」とアドバイス。児童たちは額に汗を輝かせながら、無農薬栽培で育った酒米を鎌で刈り取って蔵人に渡していき、稲の束を土手に積み上げた。

児童の一人は「鎌で刈るのが気持ち良かった。黄色くなっている稲を見ると秋を感じる」と話した。

同酒造場では2003年から、田植えや稲刈り、田んぼの生き物調査などの体験の場を、同校児童に提供している。八島さんは「1本の苗が4カ月でこれだけ育つ自然の不思議さを感じてほしい。環境を愛し、大切にする気持ちを持ってもらえれば」と顔をほころばせた。

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