イラストが鑑賞券に 地元の映画館で採用 「商品になってうれしい」

2023.11.24
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採用されたデザインの原画を手にする田村さん、足立さん、鈴木さん(左から)=兵庫県丹波市氷上町常楽で

一般企業への就職を目指す人を支援している一般社団法人「am*am(あむあむ)」(兵庫県丹波市氷上町常楽)に通う3人が描いたイラストが、映画館「ヱビスシネマ。」(同町成松)のチケットに採用された。第1弾として、高校生以下が使用できる寄付型鑑賞券「ヱビチケ。」が完成した。作者は足立あかりさん(38)、鈴木一朗さん(20)、田村春花さん(22)。絵を描くことが大好きな3人は「商品になってうれしい」と喜んでいる。

チケットは3種類。同館のマスコット「えべっパン」、同館支配人で、映画監督の近兼拓史さんが丹波市で撮影した映画「恐竜の詩」に登場する恐竜「ウズラちゃん」などを、それぞれの感性でイラストにした。

 

寄付型映画鑑賞券「ヱビチケ。」

足立さんは、芸術大学を卒業しており、デジタルペイントソフトや水彩で描いた作品が選ばれた。「自分の絵が商品になり、多くの人に見てもらえるのは光栄」と笑顔を見せる。

鈴木さんは、鉛筆画が大の得意で、イベントでは似顔絵ブースを出店するほどの腕前。「えべっパン」が、「空飛ぶ椅子」に乗って、風船で空に浮かぶ様子を描いたデザインがチケットになった。

田村さんは、シャーペン画が得意で、優しい感性で表現した「ウズラちゃん」のいろいろなポーズを創作。今後、チケットなどに活用される予定だ。

代表理事の八尾由江さんによると、一日中でも描いていられるほど絵が好きな人たちがおり、「楽しみや強みを生かして仕事ができたら」という思いはあったが、収入に結びつけられていなかった。近兼さんに作品を見せたところ、“お題”をもらい、挑戦し採用された。

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