“センバツ”の審判員に 辻川貴志さん(丹波篠山市)

2024.03.10
たんばのひと

辻川貴志さん

「球児を一番近くで応援」

18日に開幕する「第96回選抜高校野球大会」の審判員(塁審)に選出された。小学生から野球を始め、球児としても、審判としても、長年の「夢」だった甲子園に立つ。「球児を一番近くで応援する審判として、適切なジャッジをしたい」と気合を入れる。

丹波篠山市教育委員会社会教育課でスポーツ振興などに携わりながら、長年、県高校野球連盟の審判として活躍。審判部副幹事長も務め、秋季近畿大会決勝の主審を担うなど、さまざまな実績が評価され、県高野連から1枠のみの“センバツの審判”に抜擢された。丹有地区から甲子園の審判を務めるのは初という。

春日部少年野球団、春日中学校を経て、篠山産業高校でも硬式野球部に所属。旧西紀町役場に入庁後はクラブチームや市役所チームで野球を楽しんだ。

市役所の先輩の誘いで審判も務めるようになり、白球を追う子どもたちの姿にかつての自分を重ねながら、「教育の一環でもあり、人間形成につながる。2年半という限られた時間で甲子園という夢を追う姿に改めて感動した」と、球児を支えることに喜びを見出した。

いつしか審判として甲子園に行くことが夢になり、「夢は諦めなければかなうということを実感した」と喜ぶ。また、篠山産業や篠山鳳鳴高校の球児、審判仲間からもエールを受け、「自分一人が思っていた甲子園だったが、いろんな人の夢を背負っていた。多くの人に支えられてきたからこそ」と感謝する。

大舞台が目の前に近づく。「選手が120%力を発揮できるよう、大きな声と大きなジェスチャーで応援したい」と熱く語っている。丹波市春日町多田出身。46歳。

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