「交差点の曲がり角の雪でわだちにはまり、軽自動車のタイヤが空転して動けなくなった。通りがかった男子高校生4人が押して下さったが空転するばかり。中年の男の方がハンドルを真っすぐにと教えて下さり、女性の方が見守って下さって、高校生4人が後方に押して下さり何とか抜け出した。…こんなに大勢に助けて頂いたのは初めて。」
石川県の地方紙「北國新聞」の読者投稿欄「地鳴り」はこのところ、こんな投書で埋まっている。金沢市の知人で80歳過ぎのKさんが、あちこちに線を引いて送って下さった。筆者も50年ほど前、同市で3冬過ごしたので、情景がよくわかる。
除雪が出来ていない狭い道を車が通ると、さらに雪がたまり、車輪がはまってしまう。雪の捨て場がなく、車で乗り出せない家も多いという。「バスも停車場所が雪の小山になっていたりして、年寄りには乗り降りが大変」とも。
Kさんは6年前、筆者のNHKラジオ深夜便の放送を聞いて、北國新聞を配達する30代の女性Mさんと共同で、長らく丹波新聞を購読して下さっていた。何の縁もない丹波のニュースでも熱心に読んで下さっていたほどなので、北國新聞なら隅々まで読んでおられるのだろう。
寒中見舞いに猪肉を送ったら、皆で鍋を囲む写真を添えて礼状が届いた。(E)