先日、龍谷大学社会学部で「現代ニュース論」「ジャーナリズム論」を学ぶ大学生約100人を前に、「地域紙」の授業をする機会を得た。全国紙や県紙と違った味を出す工夫や喜び、苦労を実例を交え紹介した。
第三者が些細と思う事でも、その人、その地域が「すごい」と感じる事に寄り添う姿勢は新鮮だったようで「丹波新聞の載りやすさ」に驚き、「載った人はうれしいだろうな」との感想があった。不幸な事案では痛みに寄り添い、詳報は差し控えるよう意識している点も「新聞社がそんな事を考えるなんて」と学生の関心を集めた。
地域紙という存在を初めて知った、初めて地域紙を見た学生が多く、「スマホで読めない情報が載っている地域紙は価値がある」「地元に地域紙がほしい」といった感想は、社交辞令でもうれしかった。一方、新聞という紙媒体の行く末を案じる感想も一定数あった。
地域紙は、学生が抱いている新聞のイメージを良い意味で裏切るようなことをしていけばいいんだとヒントを得た。刺激を受けると共に勉強になった。(足立智和)