新手法でまちづくり

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 合併協議はともすれば行政主導、事務方主導になりがちだ。それを住民の視線で捉え直し、修正していくことが住民代表の委員に求められている。しかし、住民の中から町長に指名されて委員に名を連ねている住民代表の存在がここに来て、形骸化しているような懸念を抱く。 「住民代表委員が住民の声を聞こうとしない」。そんな声も聞こえてくる。合併問題に対する住民の無関心を嘆く委員がいるが、その委員自身に住民の意見を聞こうという努力が足りないことも一因ではないかと言うと、言いすぎだろうか。 11日に開かれた協議会運営小委員会でも再三、「会長はどう考えるのか」と見解をただす質問が出たが、残念ながら委員自身の考えが伝わってこない。「正副会長(6町長)に一任する」という意見も多く出た。一つの判断かもしれないが、「難しいことは上で決めて」と下駄を預けたのでは、住民の共感を得にくいのではないだろうか。 掛け声だけの住民参加でなく、住民参画の新しい手法で、新しいまちをつくりたい。氷上郡の合併協議を、住民不在の旧態依然とした行政手法で進めてはならない。(足立智和)

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