山南町の思い

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 山南町内の4会場で開かれた合併協議会の住民説明会では、共通した質問・意見がいくつかあった。最も多かったのが「現行ルートでの複線化」について。全会場で要望が出ており、「合併の条件として明文化を」と迫った会場もあり、町民の懸念の強さを示していたといえる。 「りっぱな庁舎を建設したが、合併すると篠山市の西紀支所のように空きスペースが問題になるのでは」との声も共通。山南町庁舎は2000年4月に完成したばかりで、郡内でも最大の庁舎だけに、心配も当然だろう。 これに対して足立梅治町長が私見として、「100人の職員がいれば、20人を本庁に、80人を支所に配置し、支所で十分住民の対応ができるような体制を考えてみたい」と答弁。また柳川瀬義輝議長も「氷上郡は篠山市のような一極集中型のまちづくりを考えていない。6町の地域核をつくり、ネットワークでつないでいきたい」と話した。 合併特例債の使い方にせよ、支所体制にせよ、氷上郡は隣の篠山市を“先進事例”として意識している。「いい所は学び、轍(てつ)は踏まない」の構えが感じられる。 足立町長が述べたような体制は可能なのか。そうした合併事例は全国にあるのか。篠山市や他の自治体の例を十分参考にしながら、氷上郡にとって最善の政策を見い出せればと思う。(徳舛 純)

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