冬なのに温かい。春かと勘違いしてか、青垣ではセツブンソウの開花も見られた。フキノトウも顔をのぞかせていた。もうすぐ春だ。 それにしても、雪が降らない。20年くらい前だったら「どか雪」が年に何回か降っていた。小学生の頃には体育の時間にかまくらを作って本格的に雪合戦をしたことがあるし、上級生が札幌の雪まつりさながら、グラウンドに「雪像」をこしらえていたような記憶もある。 学校の帰り道には、橋の上から河川敷に雪を落とし、1.5メートルくらいのクッションを制作。そこに橋の欄干から飛び込んで、スボッと体がめり込む感触を楽しんだ。雪についた足跡をたどって鹿や猪を追跡したり、大きなつららをかじったりと、いろんな冬の遊びがあった。子どもながら冬の醍醐味を堪能していた。 今の小学生たちにそんな話しをしたら「どこの国の昔話しや」と信じてもらえないだろう。こういう、いなかの冬の遊び体験が消えつつあることは寂しい。 雪と言えば、子どもの頃からずっと夢描いていることがある。2階の窓から出入りしないといけないくらい大雪(約3メートル)がある日積もる。1階の玄関のドアを無理に開け、雪の壁を掘ってトンネルを作り、友達の家まで遊びに行く。未だに実現して欲しいと思う。会社にも行けなくなるし。(足立智和)