明智光秀を主人公とするNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の放映に合わせ、光秀ゆかりの地の写真を掲載した「オリジナルフレーム切手」の販売が兵庫県内などの郵便局で始まった。光秀が丹波国を攻めた「丹波攻め」の舞台となった同県丹波市からは、雲海に浮かぶ黒井城跡の写真が採用されている。
天正年間、織田信長の命を受けた光秀が、「丹波攻め」を繰り広げた。同3年、丹波国に覇を唱えていた「丹波の赤鬼」の異名を持つ黒井城(丹波市)の赤井直正との戦いでは、直正が光秀軍を挟み撃ちにする戦法「赤井の呼び込み戦法」を展開し、光秀は敗走。この作戦は、同県丹波篠山市の八上城主・波多野秀治が赤井方に寝返ったことに起因するともいわれ、直正と秀治との間にかねてからの密約があった可能性もあるという。光秀は同6年、再び黒井城を攻め、直正を病で失っていた赤井方は敗れ、黒井城は落城した。
切手は日本郵便近畿支社が発行。84円切手の10枚つづりのシートで、坂本城址や勝竜寺城公園、本能寺など、光秀ゆかりの地の写真が使われている。黒井城跡は、福知山城や田辺城跡などとともに、シート上部に大きな写真も掲載された。
発売初日の20日には、一部の郵便局で行列ができるなど人気を集めた。
1シート1330円(税込み)で2150シートを販売。同県内では丹波市と丹波篠山市の郵便局などで購入できるほか、京都や滋賀の郵便局でも扱っている(簡易郵便局を除く)。25日から、日本郵便のウェブサイト「郵便局のネットショップ」(http://www.shop.post.japanpost.jp/)でも購入できる。同支社(06・6944・8157)。