六ヶ所村ラプソディー

2007.09.03
未―コラム記者ノート

 観てしまった、という感じだった。とてもしんどく、翌日も尾を引く映画だった。 篠山市で有志の会が上映した「六ヶ所村ラプソディー」。青森県六ヶ所村の使用済み核燃料再処理工場をテーマにしたドキュメンタリーで、村に生きる人たちの生活や思いを、賛成派、反対派の双方に共感する姿勢で描いている。 原子力施策について、この映画で初めて知ったことだらけだった。いくつか挙げると、▽原発は国内に55基ある▽使用済み核燃料の8割を六ヶ所村の再処理工場で処理する▽取り出した猛毒のプルトニウムは現在使い道がない▽増え続ける核廃棄物を最終的にどうするかは世界中どこも決まっていない―。 そして最もショックだったのは、「放射能汚染は必ずある」という事実だった。「原子力は安全」という宣伝を信じるだけでなく、自分たちが電気を使えば、どんなことにつながっているのか知らないといけないと思った。 核廃棄物は放射能レベルが十分下がるまでに「100万年」保管しないといけないという。そんな危険な「ゴミ」を出し続けてまで、電気はそれほど必要なのか。小さな一歩でも、節電する生活へと舵を切らなければ。(徳舛 純)

関連記事