救急は「分担」できるか

2007.12.20
未―コラム記者ノート

 篠山市が、市内の救急医療体制を今後どうしていくかについて、兵庫医大篠山、岡本、にしき記念の3病院と医師会などをメンバーとする委員会を立ち上げた。篠山病院の存続が決定していない状況でやや先走りぎみとも思えるが、篠山病院存続に向けての体制づくりでもあるというからややこしい。 「医大への救急分の支援額9000万円を3病院で分配し、救急医療を分担」という市の当初のたたき台を記事にしたが、「篠山市の規模でしてはいけないことだ。賛成などしていない」と委員から電話を受けた。 丹波市、篠山市の2市5病院で丹波医療圏域の「輪番制」を組んでいるが、「救急指定病院はどこも基本的に365日24時間体制で受けるよう努力しており、どうしても受けられない場合に搬送するのが『輪番病院』」との認識を示された。仮に市内で「当番曜日」をつくって救急医療を「分担」してしまったら、受け入れられない患者がいっそう増えるということだった。 しかし、篠山での病院存続にあたり、医大が求めているのは負担軽減のための「分担」だ。多角的な取材に努めたい。(徳舛 純)

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