山南住民センター(丹波市山南町谷川)にある「丹波竜化石工房」で、丹波竜の化石の発見状況を模型化した「産状レプリカ」が展示されている。化石がどのように埋まっていたかを、真上から見るかたちで再現したもので、今月上旬の「恐竜フェスティバル」から新たに展示物に加わった。 同工房でクリーニング作業が行われていた部位に、県立人と自然の博物館(三田市)でクリーニングされた部位がつなげられている。博物館の部位には、未発表だった腰骨の一部「腸骨」が含まれている。尾の骨が胴体に近づくにつれて太くなり、大きな腰骨に至る様子がはっきりと分かる。間近でみる精巧で巨大な腸骨の模型に、まじまじと見入ってしまった。 現在の模型は第1次発掘の成果を再現したもの。今後、発掘調査が進むにつれて内容を反映し、継ぎ足されていくという。丹波竜の全容が明らかになるとともに、模型も成長するというわけだ。例えば5年後、模型はどのような姿になっているのか。2次発掘で見つかった肋骨は加わっているに違いない。首や脚はどうだろう?興味は尽きず、胸が躍る。 (古西広祐)