福島市の東側、国見町にある公立藤田総合病院に講演に呼んで頂き、前後にレンタカーで福島、宮城、岩手の沿岸部の被災地をめぐった。4日間で走行距離は1600キロを超えた。実に東北は広い。
3月の訪問時同様、今回も岩手県宮古市から三陸海岸に沿って国道45号を南下。宮城県気仙沼市まで下った。前回壊れた家々が残っていた岩手の沿岸部は、ほうきで掃いたように瓦礫が撤去され、がらんとした街並みに変わっていた。代わりにどの町でも、集められた瓦礫が、ビルの3階くらいの高さまでうず高く積み上がっていた。
福島第一原発から30キロ圏内の南相馬市では、全国チェーンの多くが撤退、ロードサイドの店は一部をのぞいて営業していなかった。コンビニや個人商店は営業を続けていた。
実際現地に行ってみると、ほとんどの所がいたんでいないことに気づく。被災地は一部で、そのイメージで県全体を見るのは誤りだ。盛岡市や福島市は、震災前と変わらない。ボランティアは敷居が高くとも、旅行だったら行きやすいのでは。観光でお金を落とすのも支援。旅行は、東北方面をお勧めする。(足立智和)