またもや篠山層群から恐竜化石が発見された。今度は丹波並木道中央公園(篠山市西古佐)内の法面に露出した地層の下に転がっていた岩石の中から、鳥に近い仲間「デイノニコサウルス類」の前後の足の一部が見つかった。
この仲間は全身に羽毛をまとい、前後の足には風切羽が付いていたため「羽毛恐竜」とも呼ばれている。羽が生えていたからといって空を飛ぶことはできなかったそうで、ムササビやモモンガのように、せいぜい滑空どまりであったという。今回見つかったものはそれよりも進化して大型化しており、全長は1を超える。そのため、滑空すらできず、地面を素早く走り回って暮らしていたのでは、と専門家は推測している。では、空も飛べないのに大きな風切羽はどんな役割をしていたのか。専門家いわく、「求愛行動や卵を守るために役立てていたのでは」とのこと。
篠山盆地から丹波市山南町東部にかけて、南北約6、東西約18にわたって分布する白亜紀前期の地層「篠山層群」は、太古の生きものを封じ込めた宝箱のよう。さてお次は何が出てくることやら。興味は尽きない。(太治庄三)