続・病院あり方検討会に望む

2012.01.14
未―コラム記者ノート

 県が設置する県立柏原病院と柏原赤十字病院の「あり方検討会」。8日号本紙で、検討を行う上で、篠山市の参画を望むと書いた。もう1点、望みがある。
 急性期医療(平均入院期間が2週間程度)だけでなく、急性期を脱した回復期、入院が数カ月にわたる慢性期を視野に入れた検討を望む。急性期の後、生涯付き合わねばならない疾病もある。国は、慢性期患者を在宅へと誘導している。在宅に力を入れる医療機関もあり、本人の希望通り、自宅で最期を迎える人も一定数出てくるだろうが、今後も、病院が看取りの場となることは想像にかたくない。
 急性期の病気の入院期間は限られている。次、その次の行き先をどう確保するか、大きな課題だ。病院だけでは背負えない。開業医、介護、福祉、健康づくりも視野に入れた、地域包括ケア(柏原赤十字が現在担っている訪問看護ステーションなど)を連携させる術を考えてほしい。
 丹波市の医療問題と考えず、丹波、篠山2市の「丹波医療圏域」の問題と捉えることと、救急医療だけでない、包括ケア的な考えの検討もなされることを望む。(足立智和)
 

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