先日、篠山市内の小学校2校から講師依頼を受け、地域の自然について学んでいる城東小3年と、写真を使った地域学習などを予定している古市小6年の教壇に立った。元カメラマンという経歴や、ライフワークとして自然写真を撮っていることなどから、声を掛けていただいたようだ。
同様の依頼を毎年5、6回受けているが、子どもを相手にしゃべるのは、大人のときよりも緊張してしまう。“社交辞令”を知らない子ども。つまらなければ正直に顔や態度に表す。難しい言葉は使えないし、“知識の押し売り”にならないようにと注意を払う。「おもしろおかしくハイテンションで」ということも重要だ。
講義では、動物写真を中心にプロジェクターで紹介したり、撮影機材を実際触ってもらったりと、飽きさせないよう、あの手この手を尽くした。
将来、子どもたちが小学校生活を思い返したとき、「そういえば、やたらと声の大きいおじさんが目を向いて、動物の写真を見せてくれたり、写真の撮り方を教えてくれたりしたよなぁ」と、心の片隅に残っていれば、これ以上の幸せはない。(太治庄三)