春日文化ホールで先日開かれた全国公募の「たんば青春俳句祭」を取材した。12年目の企画だが、当番日の巡り合わせなどで、公開審査を見たのは初めて。子どもの句が多いこともあって、その様子はとてもざっくばらん。俳句にこれまで感じなかった親しみを感じた。
小学生の部で審査員3人ともがいいとしたのが、「くりごはんかぞくしちにんたべてるよ」(遠阪小1年)と、「朝顔が家をのっとり始めてる」(愛媛県・小3)の2句。「帰り道一人で降りる雨の坂」は崇広小6年生男子の作品。審査員が「6年生にもなるとこういう気持ちになることもあるんですね」と感慨深そうに言っていた。年齢と句のバランスも、印象に影響するようだ。
個人的には、大学生の「国境線跨いでバナナの皮を捨つ」が気に入った。バックパックを背負っての一人旅。砂煙のなかでバーンとバナナの皮を捨てている男子学生が浮かんで、「自由そうでいいな~」と勝手にうらやましく思った。
最後に育児俳句を一句…といきたいところですが浮かびませんのでまたいつか…。(古西 純)