団塊の世代が後期高齢者になり、医療・介護需要が急増する「2025年問題」にどう対峙(じ)するか、に世の中の関心がシフトし、医師不足による地域医療の崩壊は解決できないまま「時代遅れ」になりつつあると感じている。
「ベッドが満床で、もう病院で死ねない」と言われ、在宅医療が注目を浴びている。延命治療を扱ったテレビ番組もにわかに増えている印象だ。
国民病の糖尿病と同じぐらいの患者数になるとも言われる認知症も、「2025年問題」の主要課題の1つだ。丹波市高齢者あんしんセンターは、5月中旬にも「健康自立度調査」を市内の約1万4700人を対象に実施し、介護予防策につなげる。中でも、認知症の予防対策が必要な人には教室を開くと力を入れている。国が今年度から5カ年を計画期間とする認知症施策推進計画「オレンジプラン」を出した。丹波、篠山両市でも、様々な取り組みがされるだろう。
糖尿病やがんと同じ一般的な病気として、気軽に相談ができるよう理解が進めばと思う。丹波地域には、大塚病院内に県の認知症疾患センター(0795・82・4874)がある。相談可。(足立智和)