水色シュレーゲル

2013.05.30
未―コラム記者ノート

 「水色のシュレーゲルアオガエルがおったでー」と連絡をいただき、取材に向かった。現場は篠山市南矢代で、山すその田園地帯で見つかった。自然の中では完全に浮いて見えるそのド派手な色に思わず目をむいた―。
 水色シュレーゲルの大きさは5センチほど。「アマガエルの親玉か」と、混同する人も多いと聞くが、アマガエルのように鼻先から目の後ろの鼓膜にかけての黒線がない。普通は鮮やかな黄緑色をしているが、先天的に黄色の色素が欠乏することで水色になるという。専門家いわく「アマガエルでも時に水色個体が発見され、話題に上るが、シュレーゲルはアマガエルと比べ、個体数が少ないので、水色になる確率も遭遇率もおのずと低くなる。大変珍しい」。
 現在、水色シュレーゲルは、発見者のご近所の“生き物博士”として知られている小学生の男の子が飼育中。「こいつ、ずっと触っとったら今度はうっすらと紫色になるんやで。すごいやろー」と目を輝かせながら、カエルをこねくり回していた。
 水色ガエルと同様、今では珍しくなった子どもらしい子どもにも出会えた。(太治庄三)
 

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