年末年始はお休みを頂戴し、実家の京丹波町で過ごした。よく晴れた元日かと思いきや、ちらほらと降り始めた雪は見る間に辺りを埋め尽くし、30を超える積雪。翌2日も同じ量が降った。
寝正月にもできず、ひたすら雪かき。腰を叩きながら作業をする横で、小学2年の甥が雪を投げつけてくる。挙句、「かまくらつくるから」。
放っておくと何をしでかすかわからないので、仕方がなく手伝うことにした。
除雪した雪を集めて積み上げる。なるべく周りを固めてから、スコップで掘り進んでいく。嫌々だったが、しばらくすると本気になった。
甥の行動を制限する。「いらぬ場所に雪を積むな」「壁を殴るな、潰れるやないか」。最後は、「邪魔すんな、あっち行けい」。汗をかきかき、子ども一人入れるかまくらが出来上がり、こちらは悦に入っていると、甥が「表札や」と木の板を持ってきた。
「アナ雪城」
どこがやねんと突っ込みながら、きゃっきゃと笑った。
なかなかに良いお正月。甥が大人になっても、こんな“ありのままの”平和な正月であってほしい。(森田靖久)