若輩者ながら、篠山市後川地区の高齢者大学で、講師を務めさせていただいた。テーマは、「地域の未来」。方々を取材し、書籍を読みあさり、あらためて自身でも「未来」を考える機会になった。
2014年、日本創成会議が2040年に全国約900の自治体で若年女性が50%超減り、消滅する恐れがあるという報告を出し、篠山市も含まれていた。市の推計とは違うが、あながちあり得ない話ではないと思うほど、人口の減少は著しい。
食い止めるためのヒントを探すと、ある書籍に人口減の一因として、「住民が、こんなところに若者は住まない、と卑下している」とあった。自分の住む土地を好きでない人が多い場所に、どうして人が増えようか、ということだ。
日本遺産に認定され、ユネスコ創造都市にも加盟した篠山。共にわかりづらいこともあるが、「良いところだと認められたから、誇りを持とう」でいいと思う。それが未来の基盤になるのではないか。
地域の未来=丹波新聞の未来でもある。一蓮托生。私たちも取材を通して、よりよい地域にしていかなくては。背筋が伸びた。(森田靖久)