山奥で出合った窯焼きパン

2017.11.25
未―コラム記者ノート

 記者歴14年だが、丹波地域でまだ車で走ったことのない道がある。休みの日に紅葉を愛でながらある山道をドライブ。1台の車がやっと通れるくらいの細い道をしばらく行くと、林に隠れるように平屋の店が現れた。車が止まるほど急こう配の登り坂を上がり、その店に近づくと、8台ほど停められる駐車場が満杯。大阪や京都ナンバーの車もあった。

 店には窯焼きのピザやパンが並んでいた。私は丹波栗が入ったパンを買った。商品を購入する建物から10メートルほど離れたところに、購入した商品を食べられる一軒屋があった。一軒屋の扉を開けると、満杯の客がガラス越しに木々の風景を眺めながら食事やおしゃべりを楽しんでいた。

 都市部の人にとって、アクセスの障害は関係ないのだろうか。むしろ、その山奥にある道中をも楽しもうと思っているかもしれない。

 丹波栗のパンを食べながら、丹波市一円で開催中の「丹波大納言小豆ぜんざいフェア」のことをふと思い出した。今年で2回目。昨年は行きそびれたので、今年はぜひ行こうと、イベントマップを熟読している。(坂井謙介)

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