AIに勝る直感

2019.11.07
未―コラム記者ノート

 最近、自分が書いた記事で自己満足しているのが、丹波篠山市の農事組合法人が、畑にパパイヤと黒豆をひと畝ごと交互に栽培し、ジャングルの中で黒豆が育っているような、目を引く光景が広がった―という話と、同市村雲地区の有志らが9日、旧酒造工場の倉庫を使ってイベントを開き、「ジャンボかぼちゃコンテスト」も同時開催する―という話題だ。

 共通しているのは、取材対象が思いつきを楽しんでいる点だ。取材の基本である5W1Hの一つ、「Why」を尋ねる。両者ともに答えは、「おもろいかなと思って」と、そっけなくもおもろく、それ以上の説明を必要としない。
 丹波市春日町出身で、大阪大学名誉教授の柳田敏雄さんは、人工知能(AI)をもっと人に親しまれるものにできないかと研究している。科学の世界では、人が心地よい、答えのない 〝良い加減〟なことをさせるのが一番難しいのだという。

 人の仕事を奪う―などと恐れられてさえいるAIだが、「おもろいかなと思って」という感性はない。何となくの直感って、すごいかも!(芦田安生)

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