丹波の自然、街並みにあこがれ、『Iターン記者』となって丸1年がたった。取材を通して多くの丹波の人々と対話した。初めは、忙しい時間を借りて、取材することに実はちょっと恐縮していた。でも、今はできるだけ的確に、その魅力や努力などを発信しようとその人との時間を大切にしようと考えている。 今月で35年間の教育生活を終える篠山鳳鳴高校の上田洋行校長によく取材させていただいた。上田校長のモットーは「愛情」「和」「感謝」。人との付き合いで感謝の気持ちを持つことが一番大切だと教えられた。 また、神戸ビーフのナンバーワンを決める「神戸肉枝肉共励会」で優良賞を受賞した篠山市の木村善孝さんは、この快挙にも冷静で、「生産者は消費者あってのもの。お客さんに『おいしかった』と言われるのが原点。値段以上のものを出さないと」と農業に対する思いや目標などを長時間伺った。 取材を超え、対人間としてたくさんのことを教えられた。この1年は慣れるのに精一杯だったが、2年目は、さらに丹波の自然や人ともっと触れ、都市の人が丹波に来たいなあと思う橋渡し的な存在にもなれればと思う。(坂井謙介)