再起への『力』に

2007.01.31
未―コラム記者ノート

 丹波町での鳥インフルエンザ発生で損失を受けた春日町内の養鶏関係者を応援しようと、同町の有志が募金を呼びかけた支援金が200万円を超えた。3月3日から募集を始めたところ、最初の1週間で100万円を超える募金があったという。最終的には、町内外の個人・団体203件から約220万円ものお金が寄せられた。 移動制限は解除になり、「安心宣言」が出された。鳥インフルエンザ問題は、一応のヤマを超えたかたちになっている。しかし、風評被害や商品価格の低下などの影響で、関係者が病気発生前の営業状態に戻るには今しばらくの時間が必要なことも、紛れもない事実だ。 そんななかで届けられた、地域内外の人たちの気持ちがつまった支援金。そこには、金額ではかれない温かさと重みがある。苦境から立ち上がっていく勇気を、今一度関係者の人に生みだす源にもなり得るだろう。そうあってほしいと思う。 「困ったときはお互いさま」「苦しいときの助け合い」。大切だと分かっていてもついつい忘れがちなそれらの言葉を、目に見えるかたちで見せてもらった気分だった。(古西広祐)

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