4年余りにわたり協議を重ねてきた氷上郡6町の合併協議会。14日、第43回をもって終了した。最終協議会は、合意済みの合併協定項目を変更する協議案が出されたことについて長時間もめた。「協定項目の見直しはしない」というルールに例外を認めるのかという反発だった。 今回傍聴し、1号委員の町長、2号委員の議長、一般の中から選ばれた3号委員との間に、『溝』があったと感じた。 「救急医療体制など、これまでに出した合併協定項目への他の意見は聞き入れられなかった。1号委員や幹事会からの提案だけ聞き入れられるのか」という憤まんの声が、3号委員から上がった。「立場の違う委員の思いがどんどんかけ離れていく」「肝心なことなのにまた順序が違う。ルール違反だ」と、協議の進め方に積もった不信感が最後にあらわになった。 議論は、足立梅治合併協議会長が議案の取り下げを申し出て収束した。合併協は役目を終え、さまざまの施策は新市に委ねられることになるわけだが、「一般住民の思い」から離れた行政だけはしないでほしい。(徳舛 純)