市民の耳目に

2007.01.31
未―コラム記者ノート

 丹波市が「うぶ声」をあげた。開庁式典が終わった次の瞬間、市役所の「日常」が始まった。誕生を祝ったことすら忘れそうになるあわただしさの中で、一日が過ぎた。1日の夕方には、各種委員会構成が固まるなどして、早くも、市が「よちよち歩き」を始めたような印象を持った。 さっそく災害復旧に取り組む部長会が開かれた。「昭和39年の伊勢湾台風の復旧を通して、町の一体感が生まれた」という話を何人かの年配の人から聞いた。今回も「災い転じて福となす」との思いで、復旧が進み、市の一体感が醸成されればと思う。 1カ月後には、市長、市議が決まり、一気に「一人立ち」する。市長や市議は、市民と対話する姿勢が、これまで以上に求められる。23号台風の取材を通して強く感じたことだが、行政は情報の収集は得意だが、発信は苦手だ。災害復旧を通し、発信、公開してこそ生きる情報が多くあるという意識を持ってもらえたらと思う。 市民の生活に変化、影響が出始めるのはこれからだ。市民の耳目となり、硬い記事、軟らかい記事を織り交ぜ、これまで以上に役に立つ情報を発信していきたい。(足立智和)

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