新庄ショー

2007.01.31
未―コラム記者ノート

 北海道日本ハムの新庄剛志選手は、野球の神様が日本に送り込んできた使者なのではないか。半分冗談半分本気で、最近そう思っている。 球宴でホームスチール、仮面扮装して守備練習-。「パフォーマンス屋」と眉をひそめる向きもあろう。しかし、再編問題浮上以降の球界で、1人グラウンド内の明るい話題を提供し続けていることは間違いない。 極めつけが20日の試合。ストライキ明け最初の試合で、「サヨナラ満塁本塁打が走者追い越しでサヨナラ単打に」という、劇画ヒーロー顔負けのポカをやってくれた。翌日の社内では、楽しそうにこの出来事を口にする人の姿が。一つのプレーが話題になることなど、ここ最近なかった光景だ。 プロ野球の将来は確かに心配だ。しかし、難しいことを考えずに、プレーを楽しみたいこともある。そんなファンの要求に、このアメリカ帰りのヒーローはしっかり応えてくれて、頼みもしないのにオマケまでくれそうな勢いだ。 日本ハムは現在、プレーオフ進出をかけて激戦中。この新聞が発行されるころには結果が出ている。『ヒーロー・ショー』の第2幕はあるのだろうか。(古西広祐)

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