甲子園にて

2007.01.29
未―コラム記者ノート

 甲子園出場を果たした福知山成美高校のエース、春日中学校出身の駒谷謙君について8月3日号の記者ノートで、「全国の強豪相手に大暴れしてほしい」と書いたら、その通りになった。 大会屈指のスラッガーを擁する愛工大名電などを相手に、駒谷君は得意のスライダーで三振の山を築き、打ってはホームランを放つなどまさに獅子奮迅の大活躍。振り返るだけで心が躍るが、何よりうれしいのはその活躍振りを甲子園で取材できたことだ。 試合が始まり、アルプススタンドで応援する地元の方々の姿を取材しつつ、駒谷君にエールを送った。応援席の様子を取材しなければならないため、試合が盛り上がる場面で、マウンドに背を向けなければならないのは少し残念だったが、応援するお父さんや駒谷君の所属していた「黒井少年野球クラブ」の子どもたちの姿を見るたびに、胸が熱くなった。 駒谷君が活躍すると、けん命にメガホンを打ち鳴らし、お父さんに至っては周りから握手を求められるほど。写真を見直すと、声をからして応援し顔をくしゃくしゃにして喜ぶみんなの姿が写っている。どこよりも熱い夏を体験できた。(西澤健太郎)

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