高校総体の兵庫県大会が終わった。県内屈指の強豪校、氷上高校女子バレー部は、対戦相手に一セットも与えず、完全勝利で25年連続のインターハイ出場を決めた。試合後、榎並夕貴主将は「うれしいというよりホッとしました」と話したそうだが、伝統校の重責が感じ取れる。 柏原高校女子ソフトテニス部は、団体9位で近畿へコマを進めた。同校のコートへ取材に行った時のこと。「あ、丹波新聞の人や。覚えとる」と言われて見ると、前に取材した選手の顔があった。柏原中時代に近畿大会に出場した蘆田紗野さんと本庄久美さんだった。2人は高校でもペアを組み、2年生エースに育っていた。 「取材は受けたくないと言っています」といったん拒否されたのは、柏原高校男子ワンダーフォーゲル部。近畿出場権こそ得たのだが、全国大会常連の同校にとって、「5位」の成績は悔しさばかりだったようなのだ。昨年も2年生チームで3位に入っていただけに、全国への思いが強かったのだろう。引退の3年生は「技術を引き継ぎたい」と笑顔を見せた。最後の大会には、チームの数だけドラマがあったに違いない。(徳舛 純)