丹有中学総体は、3日間とも炎天下での大会となった。会場でカメラを構えているだけで、体中から汗が吹き出す暑さ。このなかで長時間の試合に挑んだ選手たちの、体力と精神力に圧倒された。 勝ち抜いて県大会への出場権を得たチームがある一方で、早々と敗退し、涙を飲んだチームもある。しかし、全力で相手に挑む選手とそれを応援するチームメイトたちの姿には、結果に関わらず見る者を感動させる力があった。 プロ化、商品化され、テレビで報じられるスポーツと比べて、双方の技術と気持ちがぶつかり合う姿を予断を交えず見られるからだろうか。その種目の魅力、スポーツ自体が持つ面白さが、しっかり伝わってきた。情熱を燃やし大会を終えた、あるいは次の舞台に向かう選手たちに、「ごくろうさま」と言いたい。 プロ野球が大好きだったが、球団合併をめぐるゴタゴタのせいですっかり興味が失せている。そんな中、オールスター戦での新庄選手の活躍は久々に胸のすく思いがした。ただただ全力でプレーする、32歳の「スポーツ少年」。プロ選手でも、中学生でも、人の心を動かす要素は同じだ。(古西広祐)