丹波市内の25小学校の卒業式が23日に行なわれる。先日の丹波市議会総務常任委員会で、来ひんとして、誰がどこの卒業式に出席するのか、話し合いが持たれた。市議は30人。校区は25。2人、3人と複数の議員がいる校区がある一方、7校区(佐治、春日部、船城、三輪、前山、上久下、小川)は議員がいない。これらの学校に、議員を割り振って出席した方が良いのかどうか、などが焦点になった。 「町内ならまだしも、町外のなじみのない学校に行っても、さみしい思いをする」「誰が来たんやと、怪訝(けげん)な顔をされかねない」と、「町外はちょっと…」という意見が相次いだ。 結局、「旧町の議員団に調整を任せ、議員が出席できない小学校には、議長名でメッセージを届ける」ことで、落ち着いた。 地元を大切にしたいという気持ちも分からないではない。しかし、議員は小学校区の利益代表者ではないだろう。旧町を越え、「知らない地域を知る」「なじみがない地域だからこそ行く」という前向きな意欲が、市域を見渡す議員活動につながるのではないだろうか。(足立智和)