久しぶりに「血沸き肉踊る」ドキドキ感を味わった。氷上町で取材した、「スポーツちゃんばら」の体験教室のことである。 時々、テレビなどでも紹介されているのでご存じの方もおられるだろう。一言で表すと、「剣道をベースにルールを定めた“チャンバラ遊び”」だ。スポンジ製の刀を振るい相手と切り結ぶ。剣道のような「面」「胴」の判定はなく、体のどこかに刀が当たりパーンと音がすると、「一本」ということになるそうだ。 参加者を見ていると、刀が当たっても痛くないため、みんな大胆に踏み込む。剣道の心得がある人はそうでもないが、未経験の子どもは相打ちをものともせず刀を振り回して相手に突進していく。自分が子どものころチャンバラで見せていたそのままの姿に、こちらも童心がうずき、「やらせてください」と言いそうになった。 発祥の地、横浜を中心に関東では体育の授業に導入している中学校もあるという。護身術という側面を持っていることがその理由だろうが、みんな童心にかえりたいんじゃないかと、邪推してしまうほど魅力的な競技だ。 実は取材しながら、密かに未経験の私でも勝てる方法を探っていた。かなり有効と思われる戦法を思いついたのだが、誰か実践の機会を与えてくれないだろうか。(古西広祐)