中学生と赤ちゃん

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 山南町で中学3年生を対象にした「赤ちゃん抱っこ体験学習」が行われた。乳児のお母さんが離乳食の作り方を学んでいる間、中学生が赤ちゃんの面倒をみるというもの。お母さんと離れて泣き止まない子も少なくなく、会場は一時『戦場』に。しかし、参加した約30人は自分から進んで来たとあって、赤ちゃんがかわいくて仕方がないといった様子でほほえましかった。 この事業は、体重測定や離乳食の試食、妊婦の重さ体験といった、赤ちゃんやお母さんとふれあうのに十分なメニューが用意されているが、それだけではなく、続いて性教育の講演を聞くプログラムになっている。 講師の野村啓子さんは、吹田市の中学校体育教諭。長崎の中学生が起こした事件にふれ、「マスコミで『性衝動』などという言葉を聞くと、自分もそんな犯罪を冒してしまうのではないかと思う中学生もいるかもしれないが、性そのものは犯罪ではない。命を再生産しようとする自然界の仕組みであって、愛はすばらしいもの」と力を込めて話した。しかし、中高生が妊娠してしまったら、どんな現実が待っているのかということも、人形と医療器具を使って中絶手術を再現して訴えた。 性教育といっても内容は幅広い。中学生たちは一日を通して大切なことをたくさん学んだのではないかと思う。(徳舛 純)

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