自分で首をしめているようで、どうにもネクタイが好きになれない。幸い我が社では、夏場の「ノーネクタイ」が許されているが、それも秋の訪れまで。再びネクタイを締める生活が、先日から始まっている。 巻き方が悪いのか、体型とあわないのか、首のあたりに違和感がある。結びを緩めていても違和感は消えない。固く結ぶと、圧迫感すら感じる。先日、米国の研究グループが、「ネクタイの締めすぎは、緑内障の危険性を高めている」という報告をしたと聞いたが、さもありなんという感じだ。 しかし、このネクタイ、欧米流スーツ全盛の日本社会において、「社会人の身だしなみ」として確固たる地位を築いている。「外せばいい」と言うのは簡単だが、相手への印象も気になるところで、実行(というより『決行』か)墓なり難しい。結局、社会の多くでは、夏の酷暑と省エネ対策という「大義名分」があって、ようやく『脱ネクタイ』が可能になる。 今はやりのマニフェスト(政権公約)に、どこかの政党が一節、「ネクタイ着用の緩和」を盛り込んでくれまいか。そんな視点も、いいと思うけど。(古西広祐)