篠山市長選挙

2007.02.08
未―コラム記者ノート

 篠山市長選挙(十八日告示、二十五日投開票)が、県議と市議の一騎打ちになることが濃厚となった。二日の立候補予定者説明会に、この二陣営が出席した。前市長の任期途中の退任で日程が約二カ月早まったことで、「無風」も懸念されただけに、選挙戦が行われることを喜びたい。論戦を通じて、市が直面している課題について市民の理解が深まることを期待している。 厳しい局面にある財政問題、難航する兵庫医大篠山病院の存続交渉など、発足から丸八年が過ぎようとしている篠山市は未曾有の難題に直面している。出馬を表明している二人が「刷新」や「再生」という言葉を用いるのは偶然ではない。市の現状が危機的であり、従来のやり方では立ち行かなくなる、との認識の表れだ。 「財政問題を中心に協議する会議を、公募委員を交えて設置」と「市民税の一部を市民が支持した事業に配分」。両者とも公約に、市民がより深く市政に関わることを目指した項目を掲げていることに注目したい。この選挙、市民に求められているのは、「誰に市政を委ねるか」ではなく、「誰とともに市政をつくるか」という視点ではないだろうか。 (古西広祐)

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