3月17日号の記者ノートに対して、3月31日号の自由の声で「合併問題を財政・地方分権に矮(わい)小化しているように思います」とのご指摘と「財政、地方分権などの言葉だけを先行させるのでなく、住民の思い、不安などを具体的に論議することだと思います」とのご意見を頂いた。矮小化するのではなく、「どうやって問題解決するのかを現実的に議論をしなければいけない」と訴えたつもりだったのだが、力量不足で真意を伝えられなかったようだ。 ただ、「合併の是非を考える時点で、合併協議会の一号議員である町長が、賛否を示すのはおかしい」という意見とは見解を異にする。その考え方は、もう現実的でないのではないか。今夏、柏原町は町長選を控えている。出馬する人は、合併について明確な考え方を示すだろう。それを止める事はできない。住民の不安感をぬぐいさるには、突っ込んだ論議しかないのではないだろうか。 当然ながら合併問題は住民の生活がどうなるのかが中心。ただ、今のところ、住民レベルでは議論がほとんどされていない。もちろんそれを人のせいばかりにしていられない。合併問題を取材する身として、読者の関心を高める努力をしなければと自省する。議論を喚起できる企画を考えたい。(足立智和)