氷上郡六町合併協議会は、「丹波市」を「再考しない」という方向を示した。それは受け止めるが、非公開のまま「アンケートなどの調査は必要ない」との結論を導いた広報広聴小委員会の会議運営手法には、疑問を感じる。 通常、小委員会や協議会は、数日前に招集があり、同時に合併協議会のホームページなどで告知される。協議会の言い分は、当初、町長と小委員会委員の懇談として開催し、途中で小委員会に切り替えたため、住民に周知をはかる間がなく、結果的に「非公開」となったと説明した。しかし、取材によると、状況はやや異なる。 「懇談」では会議録が残らず、結論が秘密裏で決せられると懸念した氷上町の委員が懇談から、議事録が確実に残る小委員会に切り替えることを強く主張。これによって、まがりなりにも小委員会の内容を「会議報告書」という形で目にすることができる。委員の主張がいかに大事なことかを思い知らされた。 協議会の住民軽視の風潮に拍車がかかっているように感じる。こんな重要な問題であっても、「今後十分気をつける」「おわびする」で済んでしまう。氷上郡の合併協議の行く末が気がかりだ。(足立智和)