魔法

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 市民ミュージカル「オズの魔法使い」に行ってきた。たんば田園交響ホールは立ち見の出るほどの満員。開演から少し遅れて入ったせいで、後ろの方で見ることになってしまった。目が悪い上に舞台から遠いので、出演者の表情を見ることができないのが残念だった。 しかし、表情はわからなかったものの、息のあったダンスや歌、心のこもった迫真の演技、体全体を使って表現している姿に、こちらに伝わってくるものを感じた。また、裏方として活躍したステージオペレータークラブやホールスタッフの舞台製作をはじめ、音響、照明などのサポートによって、まさに市民による手作りのすばらしい舞台になっていた。 何かを作り上げるという作業は、形が残るものでもそうでなくてもやりがいがあるし、その過程は苦しくても、振り返ってみれば楽しいものだ。一人で頑張るよさもあるが、時に衝突があっても、喜びや苦しみを分かち合えるという点では、みんなで力を合せるほうが楽しいかもしれない。 特に今回の市民ミュージカルのように、さまざまな年代が協力するというのはおもしろい。普段ふれあう機会の少ない世代同士が、互いにいろいろな影響を与え合うことで不思議な“魔法”が生まれるのでは。そんな気持ちにさせられる2時間半だった。(坂本守啓)

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