「声」に真摯な姿勢を

2007.02.01
未―コラム記者ノート

 氷上郡合併後の新市名について、14日に開かれた合併協議会の2つの小委員会で、同協議会が理解を求めようと発行した広報誌特集号への住民からの反応が話し合われた。 その中で、委員の多くが「広報を読んでなお反対する意見は、あまり耳に入っていない」、「納得してもらったと思う」と、広報誌の成果を評価した。 ただ、中には「私のところには何も意見は入っていない」、「周辺で聞いたところでは」などの発言も聞かれたのは、気にかかった。広報で理解を求めたからには、それがどの程度成果を上げたのかという、広聴の姿勢が大切になるが、この点について各委員がどの程度真摯に対応していたのか、疑問が残る。 「新市名を考え直す会」が新たにまとめたアンケートでは、広報にやはり納得いかない人が半数強を占め、読んでいない人も多かった。 この調査の正確さについては、私は確認できないが、ともかく出された一つの結果について対抗するには、協議会自身もばく然とした心象ではなく、しっかりとした材料が必要なのではないか。 「適切な審議の末、協議会で決まったことは重い」という発言もある。しかし、協議会の決定と同様に、住民の声の重さにも変わりはない。17日の協議会では、このことを十分考えて臨んでほしい。(古西広祐)

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