ある昼間、会社の窓から外に目をやって少々たじろいだ。隣家の屋根瓦に反射した太陽光線があまりに強烈なせいか、窓の外の景色が白っぽくなって見えたからだ。なにか空恐ろしいものを感じた。 ここのところ、日差しが「痛い」。痛いような気がする、のではなく、少し日光に照りつけられるとピリピリとした刺激がある。自分の肌が弱いこともあるだろう。しかし、強い日差しから受ける違和感は、自分が子どもだったころと比べて確実に大きくなっているように思う。 日焼けした子どもたちが青空と太陽の下を駆け回る姿は、夏の風物詩の一つだった。しかし、地球を覆うオゾン層の破壊が言われ始めて久しい。夏のイメージが形成されてきたこれまでの時代と現在では、太陽光線が変質していることを認識しなければいけないと思う。 子どもたちが屋外で遊んだりスポーツをする際は、日焼け対策を講じるべきだ。帽子やクリームの使用を意識付けることくらいなら、大して高価でも手間でもないだろう。夏にふさわしい「真っ黒に日焼けした姿」にはならないかもしれないが、子どもたちの将来の健康を考えると大切なことだと思う。 (古西広祐)