篠山市教育委員会が、「学校教育改革5カ年・10カ年計画骨子(案)」をまとめた。早ければ来年4月、城東地区の3小学校が統合され、後川、雲部小学校が日置小学校舎に移転する。 雲部小校区での意見を聞く懇談会は、参加者が10人あまりで、説明する市教委職員と参加者の数がほとんど同じくらいだったのに驚いた。住民は自治会長とPTA関係者だけだったようで、残念な気もしたが、住民の立場から考えてみると、いろいろな理由があったのだろう。 団塊世代の参加者が「おそらく多紀郡で最初に建った鉄筋コンクリート校舎で、われわれのころは教室に50人いて参観日には保護者が中に入れなかった」と思い出を少し話されたのが印象に残った。今は全校児童合わせても30人あまりだが、かつては校舎が子どもであふれていた時代があったのだ。 骨子案が議決されれば、雲部、後川小学校は100年を超える歴史に幕を閉じることになる。統合は時代の流れと思うが、地域とともに歩んできた学校だ。その歴史の重みは大切にしたい。(徳舛 純)