河本先生ありがとう

2009.04.06
未―コラム記者ノート

 県立柏原病院の前副院長で内科部長の河本英作先生が、1日付けで県立成人病センターに異動された。通算19年。病院の柱の内科を支えて頂いた。勉強熱心で専門の循環器以外も、幅広く診察。異動が決まり、開業医に引き継ごうとしたら、「先生の患者は、引き受けられない」と言われたそうだ。それぐらいコントロールが難しい患者を診ていた。 異動直前に引越し用の荷造りの場面に出くわした。天井まで積みあがった本と書類が壁一面を隠していた。シュレッダーにかけられた個人情報は、確認できただけで、ごみ袋6袋分。何人分の名前が裁断されただろう。外科や整形外科で入院した人も、内科のお世話になっている。たくさんの、本当にたくさんの患者がお世話になった、助けてもらった。 ここ数年の内科医減少は、肉体、精神両面で重圧になっていたと想像する。幸いにも今月から神戸大の支援が得られ、内科の2人増員がかなった。「診療休止」の危機をひとまず回避できたのも、投げ出さず、診察を続けて下さったおかげ。勤務医生活の大半を柏原病院で過ごし、丹波の患者に尽くして頂いたことに、心から感謝したい。(足立智和)

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