蜂の一撃に思う

2009.09.24
未―コラム記者ノート

 なんとなく立ち寄ったガソリンスタンド。ホースを引っ張り、ガソリンを注入し始めたところで、右腕に激痛が走った。黄色と黒という派手なお尻が目に飛び込む。蜂だ。 「いっ!」。国道に面したスタンドで人目もはばからずもだえる私。「離してやんないぜ」とばかりに腕に留まる蜂。格闘の末、やっとのことで腕から叩き落とし、20回以上は踏みつけてやった。 すぐにわが社の「虫博士」記者に電話し、特徴を伝えると「スズメバチ」と判明した。 攻撃性が強く、その毒は「毒のカクテル」と呼ばれるほど複雑な混合物からなる。死者は年間数十人を数え、羽音は人を恐怖に陥れる。 「なぜ今私を刺すか…」と憤慨したが、虫博士によると9、10月にかけて、個体数が最大になり、攻撃性が増すそう。つまり、今が一番刺されやすい時なのだ。 普段、緑に囲まれ、自然とかかわって生きている気になっていたが、まだまだ知らないこと、気をつけなければならないことが多いと思った。 そんな私に、「自然なめんなよ」という思いを込めた蜂の一撃だったのかも。みなさんもお気をつけて。(森田靖久)

関連記事