新型インフルエンザの流行で丹波地域でも学級閉鎖や学年閉鎖が相次いでいる。発生から終息まで19週流行は続くそうなので、まだもうひと山もふた山もあるだろう。 先日、県立柏原病院の小児科を守る会が開いた新型インフルエンザの対処法を学ぶ勉強会で講師を務めた同病院小児科の和久祥三医師の説明が興味深かった。「ワクチンは、重症化を防ぐもので、かからないようにするものではない。かかった時に軽症で済むようにするもの」。これは、新型も季節性も同じなのだそうだ。「インフルエンザの予防接種をしたのにかかった」という話を聞くが、そういうことだったのか、と合点がいった。予防接種をして抗体を体内に持つということは、「ウイルスと戦う軍隊を持つ」という例えも分かりやすかった。「人にうつすおそれがある」と言われる7日間も「発症」を起点とすると教わった。 季節型と新型のワクチン同時接種は主治医の判断でOKだそう。実際は新型ワクチンはモノが少なく、小学校高学年以上や高齢者は年明けからの接種になるので、先に季節型を接種する以外ないのだが。 (足立智和)