農産物被害が頻発

2009.11.09
未―コラム記者ノート

 丹波地域で農作物泥棒が頻発している。丹波市では、特産品の大納言小豆が不作の模様のため、高値で売買できると踏んだのか、丹波署が認知しているだけでも8件の窃盗被害が発生しており、その被害総量は約180キロにのぼるという。 わが町、篠山では黒枝豆が狙われた。私の耳に入っただけでも3件の被害を聞いたが、盗まれた数が10―20本程度と少ないため、被害にあった農家の皆さんは、警察に被害届けを出すことまではされていないようだ。黒枝豆泥棒に限って言うと、犯行はいずれも道路に面した畑で行われていた。「車を畑に横付けして、葉も取らず根っこもついたままの枝豆を車のトランクに入れようと思ったら、10本程度が限界やわな」と、被害農家の男性は犯行状況を推測してみせ、「山側にシカよけのネットを張っているが、これからは道側にも人よけネットを張らんとあかん」と嘆いていた。 農作物の窃盗被害は、金銭的な被害もさることながら、農家が1年間、手間ひま掛けて育ててきたものを奪われるという、精神的ショックも計り知れない。        (太治庄三)

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