ラジオから新しい年の始まりが告げられると同時に、そこかしこであいさつを交わす声が聞こえる。ちりのような雪に遮られながらも、空には真っ白な月が顔を出していた。 私の地元の村では毎年大晦日になると、住民が神社に集まり一緒に年を越す。もう20年以上、目にし続けてきた光景。この村出身であることを深く実感する瞬間でもある。 御神酒を飲んでいると、幼馴染が結婚するという話を聞いた。「それはめでたい」と相槌を打ちつつ、変わらないと思っていた村にも、少しずつ変化があることを知った。 山深く、都会の喧騒はまだ遠い丹波地域も一見すると大きな変化なく新年を迎えたように思う。しかし、静かに、でも確実に変化は起きている。 生活を取り巻く環境から、個人個人の心まで、大小さまざまな動きを見せながら、また新しい年が始まった。 いろんな出来事を追いながら今年もこのまちの変化を届けたい。そして、心に残るような記事を書いていきたいと思う。 読者の皆さん。遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしく。 (森田靖久)